令和2年度対ザンビア無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡交換式
令和3年4月22日




令和3年4月21日、財務省内において、水内龍太駐ザンビア日本国大使とブワリャ・ンガンドゥ財務大臣との間で、無償資金協力に関する書簡交換式が行われました。本協力は3億円を上限として、ルサカ市の廃棄物管理能力の向上を目的とし、廃棄物処理関連機材を供与するものです。
首都ルサカ市では、約1,200トン/日ほど排出される廃棄物に対して収集車20台で対応していますが、その1/3は故障等のトラブルを抱えているため、回収率は45%程度に留まっています。また廃棄物回収率は年々下がっており、市内の人口の約7割が居住する「コンパウンド」と呼ばれる未計画居住区においては、廃棄物が無差別に投棄されている状況にあります。雨季にはこれらの廃棄物が排水溝に詰まって不衛生な水が溢れることでコレラ等の水因性疾患を引き起こし、2018年にはルサカ市内でコレラにより約100名が亡くなるなど、衛生環境の改善は喫緊の課題となっています。
本プロジェクトは、廃棄物処理収集車等の機材を供与することにより、同市の廃棄物管理能力の向上及び衛生環境の改善に貢献するものです。これにより、ウェスト・ピッカーの無秩序な活動が減少し、発火、浸出水やメタンガスによる近隣住民への健康被害などの改善が期待できます。これは、2030年までに、アフリカ諸国がきれいな街と健康な暮らしを実現する廃棄物管理に関するSDGsの達成に寄与するものです。
さらに、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、アフリカのきれいな街プラットフォーム等を通じた持続可能な都市づくりを支援する旨表明しており、本協力は同表明を具体化するものでもあります。
書簡交換式における水内大使のスピーチはこちら。