2020年カイゼン全国大会

令和2年2月27日
     

 2020年2月21日,水内龍太在ザンビア日本国大使は,ムルングシ国際会議場で開催された2020年全国カイゼン大会の開会式にムレンガ商業貿易産業省次官他とともに出席しました。今回のカイゼン大会は,「品質管理サークルを通じて少ないリソースでより多くを得る(Getting more with less through Quality Control Circle(QCC))」をテーマに開催され,15の企業や団体から30チームが参加し,それぞれが実施しているカイゼン活動について発表がありました。

 水内大使はスピーチの中で,本日出場の30チーム及び特に昨年9月に東京で開催された国際QCC大会で金賞を受賞した3チームに対し祝意を表した上で,その週の始めにカイゼン機構(Kaizen Institute of Zambia, KiZ)を訪問した際に,ムウィトワKiZ・CEOと,ザンビアが更に飛躍するためには現状に満足せずに挑戦する必要があるという点で一致したことを紹介し,本日の発表の中で各チームによる挑戦の成果を目にすることを楽しみにしている旨,その一方で,昨今の経済は通信分野における5Gの登場やAIの普及によりカイゼンだけでの効率性追求では足りなくなっているので,こうしたことを含めて革新的な取り組みが必要である旨述べました。
 
 大会参加者は,問題分析,アクションプランの作成及び有効な実施方法の検討等の現場からのカイゼン活動の成果を発表しました。カイゼン活動により高い実績を得たチームに対して,金・銀・銅賞が授与され,受賞チームの中から,最優秀賞(Grand Champion)が,ザンビア電力公社(ZESCO)のTeam Lean Generatorに授与されました。また,今年新設されたムシスカ賞(※)が,カニャマ一次病院のTeam Vividに授与されました。更に,5年以上カイゼン活動を実施している企業を対象とする「継続賞」も今年新設され,ザキサ・スピニング社が受賞しました。
※ムシスカ原子力庁長官は,官房長官時代にザンビアにおけるカイゼン活動普及に尽力したことから,同氏の名前を取り,公共サービス分野で最も評価が高いチームに対する賞として新設された。
 
  日本政府は、ザンビアにおける産業の競争力強化のためJICAを通じてカイゼン活動の促進を支援しています。2017年7月より,カイゼン展開プロジェクト・フェーズ2が開始され,ザンビア・カイゼン機構の運営能力強化,カイゼンコンサルタント育成システムの強化,カイゼンコンサルティングサービスの提供及びカイゼンの全国への普及活動を支援しています。
 
 2020年ザンビア全国カイゼン大会開会式における水内大使のスピーチはこちら