地球規模課題対応国際科学技術協力事業(SATREPS)「下痢リスク可視化によるアフリカ都市周縁地域の参加型水・衛生計画と水・衛生統計(SPLASHプロジェクト)」キックオフシンポジウム

令和6年9月25日
  

 2024年9月24日、竹内大使は、地球規模課題対応国際科学技術協力事業(SATREPS)「下痢リスク可視化によるアフリカ都市周縁地域の参加型水・衛生計画と水・衛生統計(SPLASHプロジェクト)」のキックオフシンポジウムに出席しました。
 
 本プロジェクトは、日本政府による約200万ドル(約3億円)の資金協力のもと、2024年から今後5年間にわたって実施されます。ザンビアでは、特にコレラをはじめとする下痢性疾患が重大な健康問題となっており、昨年末から今年初めにかけて拡大したコレラの発生により700人以上の死者と20,000人以上の感染者が発生し、特にルサカで大きな被害がありました。本プロジェクトでは、ルサカの都市周縁地域(コンパウンド)における水・衛生環境の改善を目指し、下痢リスクの可視化を通じて地域住民の行動変容を促し、水・衛生改善計画を開発することを目的としています。
 
 シンポジウムには、ハベエンズ技術・科学省次官、カマンガ水資源開発・衛生省次官、カルソパ・ザンビア大学副学長代行、カゴリ・ルサカ市議会公衆衛生局長をはじめ、原田英典京都大学准教授(プロジェクトリーダー)、バンダ・ザンビア大学統合的水資源管理センター博士(プロジェクトリーダー)、北海道大学及び東北大学などのプロジェクト関係者など300人以上が参加しました。シンポジウムでは、日本のWASH(Water, Sanitation and Hygiene)改善の歴史やルサカのWASH事情の紹介が行われ、プロジェクトの全体像や実施方針、各機関の役割についての確認、またプロジェクトメンバーが協力して目標達成に向けて取り組むことが確認されました。
 
 竹内大使は、昨年からのコレラ発生で被害に遭われた方々に哀悼の意を表すとともに、本プロジェクトがザンビアの水・衛生インフラの改善やコレラの蔓延防止、さらには健康で強靭なコミュニティの促進に貢献することを確信していると述べました。また、今年は日本とザンビアの外交関係樹立60周年にあたる記念すべき年であり、両国の協力関係が末永く続くこと、プロジェクトの成功を祈念しました。
 
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