令和4年度NGO連携無償資金協力 新規3案件の署名式

令和5年3月10日
 2023年3月9日、令和4年度日本NGO連携無償資金協力贈与契約の署名式が執り行われ、竹内一之駐ザンビア大使は、下記3つの団体との贈与契約書に署名しました。
 
団体名:公益財団法人 結核予防会
署名者:天野さとみ 所長代行
事業名:ルサカ郡における結核診断技術の向上を通じた結核対策プロジェクト(供与限度額:485,703米ドル)
 
団体名:特定非営利活動法人 難民を助ける会
署名者:秋本泰孝 現地代表
事業名:メヘバ難民定住地における基礎教育普及事業(供与限度額:413,665米ドル)
 
団体名:公益財団法人 ジョイセフ
署名者:山口澄江 代表理事
事業名:コミュニティエンパワメントによるジェンダーに基づく暴力(GBV)対策事業(供与限度額:559,938米ドル)
 
(公財)結核予防会との本契約は、ルサカ郡のマテロ地区及びチレンジェ地区の4つの保健施設において実施される3か年の開発事業の第1年次事業を対象としています。
 結核予防会は第1年次事業において、X線室を改修し、胸部X線画像の撮影研修及び読影研修を実施する他、顕微鏡検査などの結核菌検査の強化を図ります。また、対象地域の結核ボランティアを育成し地域住民の保健意識を強化する予定です。加えて、保健施設におけるデータ管理能力を強化し、対象地域の個別の患者管理、結核の流行状況の把握、結核行政能力の向上に取り組みます。
 本事業は結核患者中心の予防・診断・治療体制を強化することで、長期的にはザンビア国の結核による死亡の減少に貢献することを目標としています。なお、本事業はWHOが策定したEnd TB Strategyやザンビアの国家結核戦略(2022-2026)との政策的整合性が高く、既存の保健システム強化への貢献が期待されています。
 
(特活)難民を助ける会との本契約は、カルンビラ郡メヘバ難民居住地のD地区において実施される3か年の開発事業の第1年次事業を対象としています。
 難民を助ける会は第1年次事業において、中等教育施設の建設とともに、教員研修及び成人向け識字教育等を通じて、住民参加による幅広い教育機会の提供に向けた環境の整備に取り組みます。
本事業は、メヘバ難民定住地における基礎教育へのアクセス及び教育環境が改善され、住民の教育機会が拡充されることを目標としています。なお、本事業はSDGs目標4「質の高い教育をみんなに」及びザンビアの既存の教育システム強化への貢献が期待されます。
 
(公財)ジョイセフとの本契約は、中央州カピリ・ンポシ郡において実施される3か年の開発事業の第1年次事業を対象としています。
 ジョイセフは第1次事業において、ジェンダー平等や社会・文化的規範形成に向けた啓発教育の強化を通じて、コミュニティにおけるジェンダーに基づく暴力の防止意識を高める他、GBVに関する治療や精神的なサポートの提供体制の構築及び女性の経済的自立支援のためのエンパワメント強化に取り組みます。
本事業は、事業地における住民のジェンダー平等やジェンダー規範が促進されることによりセクシュアル・リプロダクティブヘルスが向上されることを目標としており、SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」及び目標5「ジェンダー平等を実現しよう」への貢献が期待されます。

 日本政府は、日本NGO連携無償資金協力のスキームを通じて、日本のNGOが開発途上国・地域で行う経済社会開発事業に資金協力を行っています。
 (https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/shien/j_ngo_musho.html
 
 本行事における竹内大使のスピーチはこちら