平成30年度 開発協力プレスツアー(ザンビア)の実施


視察時にインタビューを受ける側嶋大使

 当大使館は2018年10月29日(月)から11月1日(木)にかけて,ルアプラ州においてザンビア・メディア向けプレスツアーを実施し,これに3新聞社,1TV局及び1ラジオ局の計6名の記者等が参加しました。このプレスツアーは,日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに,ザンビアの政府関係者,知識層及びザンビア国民への情報発信を強化するためのものです。

 プレス一行は,首都ルサカから約800km離れたルアプラ州のマンサ郡,ムウェンセ郡及びサンフィア郡を訪れ,「小規模農民のための灌漑開発プロジェクト(T-COBSI)」,「第三次ルアプラ州地下水開発計画」,「地方給水維持管理コンポーネント支援プロジェクト(SOMAP3)」,「上水道運営維持管理能力強化プロジェクト」,「ザンビア国感染症対策塗料普及促進事業」及び「青年海外協力隊」のサイトの視察を行いました。

1日目の様子

 10月29日は,ルアプラ州チャカバ次官代行への表敬訪問を行い,側嶋大使から本ツアーの趣旨と近年のルアプラ州での支援について説明を行いました。チャカバ次官代行からは,これまでの日本のザンビアに対する協力及びルアプラ州で実施された事業による成果に感謝が述べられました。また,夕方宿泊先にて,参加プレスに対して当館職員,JICAザンビア事務所及び農業省職員からルアプラ州で実施中の事業及び本ツアーで訪問する事業の概要についてブリーフィングが行われました。

     
 ルアプラ州次官代行に表敬訪問          プレス向けブリーフィングの様子

2日目の様子

 10月30日には,ムウェンセ郡において,「小規模農民のための灌漑開発プロジェクト」で建設された恒久堰(粗石練積みやコンクリートを用いて建設された堰)や農地を視察し,関係者から堰の建設や維持管理を通じて農業省職員や農家の訓練を実施した同事業の内容の説明を受けました。受益農家からはトマトを育てられるようになり,収入が向上したことで,子どもを学校に行かせたり,家を建てることができるようになったという声が聞かれました。

     
 恒久堰に関して説明を受ける参加者       恒久堰サイトの農家へのインタビュー

 同日午後には,ムウェンセ郡において「第三次ルアプラ州地下水開発計画」及び「地方給水維持管理コンポーネント支援プロジェクト」のサイトを訪問しました。管路を通じて公共水栓まで配水された水やハンドポンプにより揚水した水を人々が使用している様子を視察しました。この視察により,コミュニティの人々が使用量を徴収し,施設を点検し,管路網を運用し,持続的に水施設を管理していることが,記者達に伝えられました。
 
     
    公共水栓で水を使用する住民       ハンドポンプを使用する住民へのインタビュー
 
3日目の様子

 3日目は,ルアプラ州上下水道公社を訪問し,無収水率の改善のために事業を通じて中期事業計画及び人材育成計画の作成を行っている「上水道運営維持管理能力強化プロジェクト」の概要について説明を受けました。その後,マンサ郡にて,「小規模農民のための灌漑開発プロジェクト」において現地で入手可能な材料を用いて建設された簡易堰により灌漑されている農地を視察しました。農家からは,堰が作られてから水不足になることがなくなったという喜びの声が聞かれました。

 また,「ザンビア国感染症対策塗料普及促進事業」により防蚊塗料を塗布した2軒の家屋を視察しました。関西プラスコンのムウェンソ工場長から事業概要の説明を受け,家屋の中を視察し住民から同塗料の効果について話を聞くとともに,関西ペイントの忽那部長及び永野部長へのインタビューを行いました。住民は,マラリアの感染の心配がなくなったと述べていました。本件の報道を通じて,防蚊塗料の認識が深まることが期待されます。

 同日午後には,サンフィア郡においてコミュニティ開発の活動として,青年海外協力隊員の竹崎隊員が農家のコメ生産を支援している現場を視察しました。農家からは,竹崎隊員はいつも自分達を励ましてくれており,時には,日本人専門家も来て指導してくれると述べ,日本の支援への感謝が述べられました。また,協力隊員からは,活動を通じてお互いに多くのことを学び合っていると述べていました。

     
 簡易堰サイトの農家へのインタビュー      防蚊塗料に係る関西ペイントの忽那部長
                    及び永野部長へのインタビュー

     
   青年海外協力隊員活動現場の視察      青年海外協力隊の竹崎隊員へのインタビュー
 
 プレスツアー後,各紙・テレビで多くの報道がなされました。ツアー最終日の11月1日には、1紙で1面に側嶋大使の写真が掲載されて2面で我が国の開発協力事業が取り上げられました。本ツアーの実施により,首都ルサカ近郊だけでではなく,ザンビアの地方部においても日本の支援が実施されており,また,それらがザンビアの経済開発とザンビア国民の生活の向上に寄与していることについて,多くのザンビアの人々に理解を深めていただいたのではないかと考えられます。
 
関連リンク(外部サイト)

1.プレスツアー後に掲載されたウェブニュース記事
(1)ZNBC:JAPAN HELPS ZAMBIA DIVERSIFYING (邦訳:「日本政府はザンビアの多様化を支援」,2018年10月30日)
https://www.znbc.co.zm/japan-helps-zambia-diversifying/
 
2.プレスツアー後に掲載された主要紙記事
(1)Daily Nation:PS hails Japan for Luapula projects
(PDFファイル: 次官は日本のルアプラ州での事業を称賛,2018年10月31日)

(2) Times of Zambia:Japanese govt pledges to support Vision 2030                         (PDFファイル:日本政府はVision 2030の支援を誓う,2018年10月31日)

(3)Daily Nation:JICA irrigation scheme empowers Mwense farmers
(PDFファイル:JICAの灌漑事業がムウェンセの農家を強化,2018年11月1日)

(4)Times of Zambia:1,700 Mwense farmers diversify crops
(PDFファイル:ムウェンセの1,700の農家が作物を多様化,2018年11月1日)

(5)Daily Nation:RICE FARMING IS TOUGH, LAMENTS SAMFYA FARMER
(PDFファイル:稲作は一筋縄ではいかない,嘆くサンフィア農家,2018年11月2日)

(6)Times of Zambia:Over 400 houses painted with anti-mosquito
(PDFファイル:400軒以上が防蚊塗料を塗布,2018年11月2日)

(7)Zambia Daily Mail:JICA-watered farmers flourish
(PDFファイル:JICAにより灌漑された農家が栄える,2018年11月13日)