草の根・人間の安全保障無償資金協力「中央州カピリムポシ郡ヘルスセンター妊産婦病棟増築計画」引渡式
平成28年11月16日




2016年11月11日,「中央州カピリムポシ郡ヘルスセンター妊産婦病棟増築計画」の引渡式が開催されました。この計画は草の根・人間の安全保障無償資金協力によって支援され,被供与団体であるセント・ポールズムルングシコミュニティ地方ヘルスセンターに89,298米ドルが供与されました。式典には,側嶋秀展在ザンビア日本大使の他,中央州副次官フェリックス・マングワト氏,当該地方の指導者であるチーフ・ムコンチ氏らが出席しました。
被供与団体であるセント・ポールズムルングシコミュニティ地方ヘルスセンターは,1986年の設立以来,中央州カピリムポシ郡の20村区域の住民約8千人を対象に医療サービスを提供してきました。
これまでも,当センターの妊産婦病棟は地元住民が出産する際に広く利用されてきましたが,当センターには,これまで,1台の分娩台と5台のベッドしかなく,妊産婦と新生児を一緒に収容せざるを得ず,また,出産前の妊産婦が待機できる施設がないため,対象地区において自宅出産を選ばざるを得なかった妊産婦も多くおり,出産環境の改善が望まれていました。
このため,日本政府は,草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて,妊産婦病棟の建設を支援することとしました。この計画により,2台の分娩台を有する分娩室,それぞれ10台のベッドを有する出産待機室と産後ケア室を備えた妊産婦病棟が建設され,必要な医療器材が整備されました。この結果,地域の妊産婦がより適切な環境で安全な出産をすることが可能となり,また産前産後のケアを受けることが可能となります。
本件協力が,ザンビアの地方レベルでのリプロダクティブヘルス・サービスの向上に貢献することが期待されます。
本引渡式における側嶋大使のスピーチはこちら。