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日本政府「可動式科学実験キット」1,010セットの制作を支援
平成25年8月8日,江川明夫駐ザンビア大使は,首都ルサカ市の全国理数科教育センター(National Science Centre)で開催された,可動式科学実験キット(“Mobile Science Laboratory Kit”)の制作に関する記念式典に出席しました。 この式典には,ザンビア政府からピリ教育・科学・職業訓練・早期教育大臣ほかが出席しました。
2012年に行われた教育省の調査によると,ザンビアの学校の65%が十分な科学実験室や実験設備を有していません。一方で,ザンビア政府の逼迫した財政状況では,恒久的な科学実験設備を整備することは困難でした。このような背景からザンビアにおける効果的な理科教育の実施に向け,可動式科学実験キットが制作されることになり,この制作費用の一部(約60%)に2012年の教育セクター・プール・ファンドの一部資金があてがわれ,その結果,1,010台の可動式科学実験キットが制作されました(注:プール・ファンドとは,各援助国・機関が別々に協力案件を実施するのではなく,共通基金を設置し,ここに拠出された資金を活用し,事業を実施する援助方式です。2012年,日本は,ザンビアにおける教育セクター・プール・ファンドに対して,初めて資金供与を行いました。)。
日本はこの2012年の教育セクター・プール・ファンドに,貧困削減戦略支援無償資金協力を通じて3億円を供与しており,そのうち今回のキットの制作に約1億円が割り当てられました。今後,1,000台のキットがザンビア全10州に配布され,合計200校の中学校で少なくとも40万人の生徒に使用されることが見込まれています。さらに,10台は教員養成学校に配布される予定です。なお,日本は2013年にも教育セクター・プール・ファンドに貧困削減戦略支援無償資金協力を通じて3億円を供与することとしています。
このキットの活用が,ザンビアにおける理科教育の質の向上に役立ち,ひいては日本とザンビアの関係強化に一層寄与することが期待されます。
本式における江川明夫大使のスピーチはこちら。
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